ASD女性はどのように定型女性に偽装しているのか②

今回は『女子トークの構造』について書こうと思います。

 

 

自己啓発本などを読むと

『女性らしい話し方』とか『話すより聞きなさい』みたいな

…より良い会話の仕方??

が書いてあるように思います。

 

『会話の仕方』も大切な要素の1つです。しかし、私がずっと知りたかったのは仕組みの方です。

最近『優しい女性社会』で生きている私には

今まで意味不明で理解不能の『女子トーク』が優しくて、愛情に満ちているものに感じます。

 

その仕組みを書いていけたらと思います。

 

 

表面的に見た会話の構造

まずは、女性が相手に何かを伝えようとするときの会話の構造についてです。

『起承転結』を例にして図解化してみましょう。

男性や仕事をする人の話し方の順番としては

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であることが多いと感じます。

話にはオチがあり、オチが無い場合にはその出来事が起きた理由を先に話します。

 

女性の話し方はこうです。

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出来事(ストーリー)自体が結果であり、一見するとオチが無いように思います。

どうしてその事が起きたのかという場面説明の部分が多いのが特徴です。

 

言葉上では見つけることが出来ませんが、見えない部分も含めるとオチがあるのです。

 

 

見えない部分を含めた会話の構造

私の大好きな教本の1つである

『妻のトリセツ』から引用します。

女性脳には「心の通信線」なるものが存在します。そのため、会話の感じ方が4パターンあります。

 

①心は肯定ー事実も肯定

②心は肯定ー事実は否定

③心は否定ー事実は肯定

④心は否定ー事実も否定

 女性脳同士の会話では、基本③と④は使わない。つまり、事実を肯定しようが否定しようが問題ないのだが、共感のために会話をする女性脳は、心=気持ちを否定したら会話が成り立たないだでなく、人間関係が成り立たないのだ。

黒川伊保子 編著(2018) 妻のトリセツ 講談社+α新書)

 

つまり、女性の会話では『心』を否定するという行為が存在しません。

ところが、ASDは『心』や『気持ち』などの

目に見えない、形が無いものは認識できない傾向にあります。

ですので、ここからは私個人のとらえかたで説明します。

 

 

見えない部分を見つける方法

女性が出来事(ストーリー)をしゃべるのは、相手が場面を想像しやすくするためです。

(同じ目線に立ってもらうため?という解釈もあるかと…)

ですが、その場面で話し手がどんな気持ちだったかを想像する必要は無いと思います。

なぜなら、気持ち自体は本人にしかわからないからです。

 

ですので、方法としては文の頭に

『想像してみて』をつけてみるとわかりやすいのではないでしょうか。

 

例えば、ある女性から

『今週の天気を見たら雨マークばかりだったわ!』

と言われたとします。

頭に「想像してみて」をつけてみましょう。

 

『(想像してみて)今週の天気を見たら雨マークばかりだったわ!』

 

どんな場面が浮かびますか?

 

私だったら

朝起きて、スマホで週間天気予報を見てみたら雨マークばかり。それを見て落胆している姿を想像します。(追加で今週は洗濯物を干したったのになと思い浮かべているところまで想像してみます)

そして、その返事に

『今週雨なんですか?嫌ですねー、ジメジメするし!(落胆した姿への共感)』

と返すことができます。

 

別にその想像が間違っていてもいいんです。

本当はその女性は今週の天気が雨だったので喜んでいたのかもしれません。

その場合、彼女はこう返してくるからです。

 

『本当ね、雨ってジメジメして嫌なところもあるよね。(私が想像した落胆した姿に共感したことへの共感)

でも、私は雨のしっとりした感じも好きよ。(事実は雨が好きなので否定)』

 

そのときは素直に

『〇〇さんは雨がお好きなんですね。(雨が好きという感情に共感)』

と返してあげるといいかと思います。

 

 

女子トーク

「言葉しりとり」ではなく「気持ちしりとり」

口で発した言葉をそのままそっくり受け取ってしまうASDにとっては、この「気持ちしりとり」は理解に苦しむ部分です。

 

女性達の表面上の話題は

買い物の話→職場の話→お菓子の話→何か別の話題になり…

気がつくと始めの買い物の話に戻っている

という、目まぐるしさがあるかもしれません。

 

しかし、その本質は

嬉しい話→嬉しかったけど悲しい話→悲しかったけど美味しい話→別の話…

というふうに、感情で追っていくと繋がっていたりします。(全部ではありませんが…)

 

パターンが無いように見える女子トークにも

実は構造的なものがありました。

 

 

終わりに…

難しいんですよ、女子トーク!笑

知れば知るほどASDが苦手な能力を使って会話してるんだなと感じます。

 

というわけで、次回は

ASD女性は共感される心地よさを知らない』

というテーマで書いていきます。