ASD言語→ASD 補足

自分の記事を読み直してて

あれぇ!?と思っていた部分があるので「補足」します(笑)

 

私が行っている「翻訳」についての記事でASDに対する気遣いというものを書きました。

 

・否定の言葉を使わない

・抽象的な表現を避ける(具体的に表現する)

・理論的に説明する

・誤解させない

・強制しない

 

ここでもう一つの記事ASD 心の暗い部分を晒しますで書いたことを比較してみようと思います。

 

《定型言語》
気持ちは口に出して言わないと相手に伝わりません
また、思っていなくても相手が「ありがとう、ごめんなさい」という言葉をかけてもらうことで救われることがあります。
相手の気持ちに寄り添って「ありがとう、ごめんなさい」を伝えると良いと思います。

 

ASD言語》

ASD言語の皆様へ どうして「ありがとう」と言うか 
この例題には3人の登場人物がいます。自分、アドバイスをしてくれた人、ありがとうと伝える相手。思ってもいないのに「ありがとう」というのは不誠実に感じるかもしれません。とは言うものの、アドバイスをしてくれた人も、ありがとうと伝える相手も、あなたが嘘をついて「ありがとう」と言ったからって「不誠実な人」とは思いません。なぜなら心の中身は自分にしか見えないからです。「不誠実な人」と思われる理由はもっと別なところにあります。気持ちの説明をすると、アドバイスをしてくれた人は「どうしてありがとうって言ってくれないんだろう悲しいな」ありがとうを伝える相手は「感謝されるようなことをしたのに寂しいな」と思っているかもしれません。ならば2人の気持ちに寄り添って「ありがとう」と言ってあげましょう。優しい嘘は人を喜ばせることができますよ。

 

あれぇ!?と思いませんか?

私は思いました(笑)

ASDに厳禁の否定と感情に語り掛ける同じ言葉が使われているじゃないかと。

で、考えてみたんですけど、引っかかる言葉と意味の捉え方が全然違うんじゃないかなと思うんです。

 

まず、引っかかる言葉から抜き出してみます。

 

ASD目線

《定型言語》
気持ちは口に出して言わないと相手に伝わりません
また、(自分が)思っていなくても相手が「ありがとう、ごめんなさい」という言葉をかけてもらうことで救われることがあります。
相手の気持ちに寄り添って「ありがとう、ごめんなさい」を伝えると良いと思います。

ASD言語》
ASD言語の皆様へ どうして「ありがとう」と言うか 
この例題には3人の登場人物がいます。自分、アドバイスをしてくれた人、ありがとうと伝える相手。思ってもいないのに「ありがとう」というのは不誠実に感じるかもしれません。とは言うものの、アドバイスをしてくれた人も、ありがとうと伝える相手も、あなたがをついて「ありがとう」と言ったからって「不誠実な人」とは思いません。なぜなら心の中身は自分にしか見えないからです。「不誠実な人」と思われる理由はもっと別なところにあります。気持ちの説明をすると、アドバイスをしてくれた人は「どうしてありがとうって言ってくれないんだろう悲しいな」ありがとうを伝える相手は「感謝されるようなことをしたのに寂しいな」と思っているかもしれません。ならば2人の気持ちに寄り添って「ありがとう」と言ってあげましょう。優しい嘘は人を喜ばせることができますよ。 

 

そもそも伝えたいことが全然違うのもあります。

定型言語は「ありがとう、ごめんなさい」を言うことで「どうなるか」という説明で

ASD言語は「ありがとう」を言うときに「嘘をつく理由」を説明しています。

 

そして、「気持ちに寄り添って」のところですが

定型言語が相手という不特定多数の人に対して「気持ちに寄り添って」と使っているのに対して

ASD言語では2人というこの例題の「アドバイスをしてくれた人」と「ありがとうと伝える相手」という登場人物に対して使っています。

 

そうなると意味が全然違ってくるんです。

「(あなたが)相手の気持ちに寄り添って」だと感情に対する語り掛けだし

「2人の気持ちに寄り添って」は状況説明です。

 

難しいですよね。

自分で書いてても「???」と思っていたのですが(笑)

 

定型とASDで言語が違うので、同じ語り掛けをしても共感できる部分が違うのだなと感じました。