人に相談するという流れを作る

社会性の障害、解決編その3です。

ただでさえ、人とコミュニケーションを取るのが苦手なのに…と思うかもしれませんが。

ご飯を食べる、服を着ると同じ要領で、『相談する』ということを習慣化していくことが大事だと思います。

今回は、誰にどう相談するのかを具体的に挙げていきたいと思います。

 

 

目次

 

 

地域の発達障害専門の先生に診てもらう

【気持ちがわからない、伝えられない】問題について

にも書きましたが、

最終的な目標は『話し合いで物事を解決する』ことです。

まずは、病院の見つけ方から解説していきます。

 

1.発達障害者支援センターに問い合わせる

発達障害者支援センター 一覧(外部サイト)

自分の住んでいるところに一番近いセンターを選びます。

電話での相談は勇気がいるかもしれませんが、心配いりません。

『大人の発達障害について診てくれる病院を教えてください。』と言えば、教えてもらえます。

自身が発達障害でなくても、そういう傾向の人が周りにいて、どうにかしたいという場合にも相談してみると発見があると思います。

 

2.紹介された病院に行く

上記で病院を紹介されたら、予約して受診します。

精神科の診察は、面接が中心となってきますので、予約制であることがほとんどです。

ここでも電話予約の恐怖があると思いますが、心配いりません。

私のことを例に挙げます。

発達障害者支援センター⇒外部相談施設⇒精神科病院

このような流れで病院にたどり着きました。

『外部相談施設の紹介で、精神科病院のことを知りました。大人の発達障害について診てもらいたいです。』

と伝えられれば大丈夫です。

 

3.診察を受ける

面接による診察がほとんどですが、中には心理検査や知能検査をやってくれるところもあると思います。その場合は病院に問い合わせてみましょう。

私の場合は面接でした。母と同伴で一緒に診察を受けました。

内容は

  • 現在の状況、心配事など
  • 思い当たる出来事
  • 最近の自分の環境
  • 幼少期の様子
  • 対人関係
  • 仕事、勤務状態
  • 知りたいこと、質問

大体こんな感じの流れになります。

発達障害の場合は、幼少期からその傾向が表れていることがほとんどです。なので、自分の小さいころを知っている親と一緒に行くことが大切だと思います。

こちらの

【医師監修】アスペルガー症候群の大人が行く病院(外部サイト)

がお勧めですので、気になる方は読んでみてください。

 

4.心配いりません
電話したり、予約したり、診察したり。
自分から動かなければならないことが多く、初めてのことなので恐怖も多いと思いますが、心配いりません。
内科が風邪を治すところだとしたら、精神科は心の風邪を治すところだと思います。
障害は風邪みたく治らないよ!と思うかもしれませんが、専門機関を受診することによって、少なからず生活のヒントをもらうことができます。
また、病院は、お店や営利機関とは違います。相談を受けることを専門にしている機関なので、無下にされることはありません。
なので、心配いりません。一歩を踏み出してみましょう。
 

周りの人間に相談する

相談するというのはとても勇気のいる行為だと、私は思います。
そもそも、人に頼るとか、人に助けてもらう、という概念がないのです。
そこで、私は誰に何を相談するかカテゴリー分けしています。
 
1.母に相談する
基本的に何でも相談しています。
困った事、嫌だと思ったこと、些細な事、重要なこと。
 
2.父に相談する
実用的なことは相談しています。
難しい書類のこと、社会のこと、知りたいこと(知識面)など。
 
3.弟に相談する
母と父にはいいにくいことを相談しています。
恋人のこと、仕事のこと、母の行動でよくわからなかったこと、父の行動で意味不明なこと、など。
 
4.恋人に相談する
日常で疑問に思ったこと、気になること、
この前は「他愛のない会話ってどういう意味?」
 なんていうのも聞いてみたりしました(笑)
 
5.友達に相談する
仕事のこと、仕事の人間関係のこと、最近あった出来事で疑問に思ったこと
外部の人から見ると、面白い意見が聞けて発見があります。
 
こんな感じで、聞く人と内容を分けています。
 

否定を意見ととらえる

最後に、相談を聞く心構えみたいなものです。
私の場合
「~してはいけない」「~してはダメ」「それは~だから良くない」ということは全て、私のことを否定しているように聞こえます。
また、何回も同じことを言われると、イライラしてきてしまします。
アドバイスしてもらっている立場から言うと、かなり偉そうに聞こえると思いますが、言い方を変えるだけで伝わりやすいというのがあると感じます。
 
1.否定を肯定に変えてみる
よく使えるのは「~する方法があるよ」
さらにいい言い方は「~のやり方のほうがいいよ」とかでしょうか。
とにかく、「~しないで、~してはいけない」は聞き入れられない傾向があります。
 
2.同じことを伝える場合には伝える方法を変える
口で言って伝わりづらい場合は、紙に書く。
紙に書いてわからない場合は、図柄にする。
図柄にして伝わらない場合は、図柄と紙に書いたことを壁に貼り付ける。
こんなかんじで、「言う」とい行為を繰り返すのではなく、伝える方法を変えて何度も伝えると良いと思います。
それから、同じことを何度も言う場合には、一回言ったら少し時間をおくことです。
言われているときは、受け入れたくないことを考えてパニックになっていることが多いので、時間をおいて再度聞いてみると、考えがまとまっている場合があると感じます。
 
3.否定もアドバイスと取る
なぜ、否定に敏感なのかというと、これはものすごく個人的な意見なのですが。
昔から、「これはやっちゃダメ」「こういうことは我慢することなの」「勉強はできるのにどうして○○はできないのかしら」
などなど、本能や不自由さを否定されることが多いからだと思います。
また、文字通りの意味しか受け取れないので、否定の意味がダイレクトに響いてしまうと思います。
自分側は自己認識が低いので、否定の言葉ばかり使ってしまします。人には否定の言葉を言うくせに、自分が言われたら傷ついてめんどくさい奴。というのが周りの感想です。
 
そんなわけで、聞くこちら側も否定に強くならないといけません。
方法としては「~してはいけない」の「~」の部分を強く聞き取ることです。
例えば
「雨の日は、そっち側の窓は閉めちゃダメだからね。」
と言われたとします。
「ダメ」の部分に目が行くと、自分を否定されているように感じます。
「そっち側の窓は閉めない」の方に目を向けると、「窓は閉めない」という内容になります。
 

最後に……

いかがだったでしょうか。
ざっと書いてみましたが、私が経験してきた人に相談するための方法です。
人間、一人では生きていけない。
これは自分のなかの教訓として心に刻んでる言葉です。
昔は一人で生きていこうと躍起になっていましたが、それは無理な話なんだなと思います。
たくさんの人と交流する必要はないと思いますが、せめて家族だけでも大切にしたいと考えています。